AK4499使用ハイエンドDACの製作(導入編)|Takumin

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AK4499使用ハイエンドDACの製作(導入編)|Takumin

2024-07-10 02:20| 来源: 网络整理| 查看: 265

[追記] 旭化成エレクトロニクスは、ハイエンドDAC含む複数の製品をディスコン(EOL)にすると発表しました。その中にはこのAK4499も含まれます。今後ハイエンドラインナップは別に発表する、とされていますが、このAK4499に関しては「幻のDAC」となってしまいました…(号泣)。

詳しくはこちら。

オーディオ D/A コンバーター | オーディオ IC | 製品情報 | 旭化成エレクトロニクス 旭化成エレクトロニクス (AKM) のオーディオ D/A コンバーター (DAC) は独自のデジタル・アナログ混載技術を駆 www.akm.com

[おことわり] AK4499に興味持っている人はすでに知っていると思いますが、2020年10月に旭化成エレクトロニクスの宮崎工場で火災があり、このAK4499を含むオーディオおよび自動車用のアナログミックスLSIの製造ラインが焼失しました。直近のニュースでは、旭化成エレクトロニクスは該当製造ラインの復旧を断念した、というものも流れています。公式は否定していますが。

ということで、今後このハイエンドオーディオ関係の半導体の供給がどうなるのか全く分かりません。著者が確認した限り、すべての在庫は払底しています。ということで、とてもとても残念ですが、この当時こういうものが作れた、というレポートとしてお読みいただければ幸いです。

きっかけ

そりゃもう、旭化成エレクトロニクスから待望のフラッグシップDACチップの新製品、AK4499が発売されたこと。

その概要や開発意図などはこの記事が詳しい(逆に言うとほかのWebメディアの記事は全然ダメダメ。そもそもオーディオにリスペクトがないライターが書いてもねえ...)。

“音も最高、スペックも最高” のAKM新フラグシップDAC「AK4499」。そのサウンドは数段上の高みに至った (1/4) - Phile-web“音も最高、スペックも最高” のAKM新フラグシップDAC「AK4499」。そのサウンドは数段上の高みに至ったwww.phileweb.com

今まで自作したのは、Texas Instruments のPCM1794、同PCM5102、そして旭化成AK4399、AK4497。

AK4497はとんでもないDACで、内部の電源レギュレータ使用してデジタル・アナログ2電源で動かしたところでは「ん?こんなもんかな?」という印象だったけれど、電源4入力全段独立駆動するコンバータを作ったところほとんどの市販品を測定値上でも聴感上でも軽く凌駕するほどになりました。が、こいつはそれ以上ということでしょうか?

また、今回初めて!最近のハイエンドDACの主流になりつつある電流出力を採用したと。

いずれにしてもこの人たちは世界を引っ張ってます。素晴らしいメーカーです。

必要なもの

DACといってもいろいろ?あるのですが、大まかに必要となるものは、

1. デジタルインターフェース : これはデジタル音声データを「受け取る」ところ。大まかに言って、主流となっているのは言わずと知れたUSB、それにかなり大昔から存在するS/PDIFという規格です。実はUSBを介してPCとDACをつないで音を出す、というのはそんなに歴史は長くなくて、その昔(笑)はデジタルオーディオ機器にはみんなこのS/PDIF端子がついていて、それらを光ファイバや同軸ケーブルでつないで音を出したものでした。

S/PDIF - Wikipediaja.wikipedia.org

いまでもまだデジタルテレビやBlu-rayレコーダー、DVDプレーヤーなどに「ひっそりと(笑)」生き残っていたりするので、探してみましょう。

2. DAC - Digital to Analog コンバータ : デジタル音声データを人間が聞こえるようなアナログデータにする本体。これも、その昔は抵抗素子の塊だったりするのですが、今はワンチップのLSIに集約されていることが多いです。上記のデジタルインターフェースとはI2Sという規格でやり取りすることが多いです(USBインターフェースと一体型のものもあります)。コンシューマー用からモバイルデバイス組み込み用、ほかの機能と一体になってたり、あるいは高級オーディオ用に独立していたり、いろんな製品がありますが、高級オーディオ用に提供しているメーカーはそれほど多くなくて、Texas Instruments (旧Burr-Brown)、ESS Technologies、CIRRUS LOGIC、そして旭化成エレクトロニクス、ぐらいですね。もう一つ、Wolfson Microelectronicsというメーカーもあったのですが、CIRRUS LOGICに買収されています。

3. アナログ出力回路 : DACの出力をそのままアンプどころかスピーカーやヘッドフォンにつなげるものも数多いのですが、高級オーディオ用としてはやはりいろいろやりたい(笑)人が多いので、DACチップにはほとんど機能がなくて外付けのアナログ回路を必要とするケースが多いです。単にローパスフィルタで不要な周波数帯を落としてノイズを減らすだけのものから、このDACのケースのように電流・電圧変換を行う必要のあるものまでいろいろです。また能動素子(オペアンプとかトランジスタとか)によるものだけではなく、トランス一発、なんでものもあります。ここで結構音質や音の傾向が決まったりします。

4. 電源 :じつはこれが全然バカになりません。上記の要素でそれぞれ「別の」電源が必要になったりするからです。今回のこのAK4499使用のものでは、高性能を実現するためでもあるのですが、- デジタルインターフェース用電源 (3.3V) : USBおよびS/PDIF兼用- DAC のデジタル側電源(3.3V / 1.8Vの2種類)- DAC のアナログ側電源(5V)- アナログ出力回路電源(±15V)の、実に5種類の電源を必要とします。もちろん、それぞれの選び方によっては全部ひとつで済ませたりできなくはないのですが、ここのこだわりでノイズだったり音質だったりが左右されることも多いです。

まずDAC

そう、これがなくては始まりません。DACは、リリース時にメーカーのデータシートに推奨回路(もしくは特性測定に使用した回路)が同時に公開されていることが多く、逆にその回路以上の設計をすることが難しくなってきています。メーカーも上の何社かでしのぎを削っているので、リリース時にはすでにギンギンにチューニングしていることがほとんどだからです。でないとオーディオメーカーに採用してもらえません。

旭化成も例外ではなく、測定値には恐ろしい数字が並びますが、それを実現する回路もかなり練られたものとなっています。回路そのものは結構シンプルですが、実際の基板+素子の組み合わせにするには注意深く設計する必要があります。

画像1

自分で回路から基板に起こしてもいいのですが、世の中には同好の士もおおく、何人かがほとんどDACリリースと同時に自作基板を頒布してくださっています。そのギョーカイではすでに有名な方たちなので、DACメーカーから量産品が出荷される前にサンプルを入手し、設計を始めている方が多いようです。また最近は自作でも基板をCADで設計し、中国などの基板製作会社に発注するのが主流になってきていますが、だいたい最小オーダーが5枚~10枚なので、余ったのを売ってしまう、という理由もあるのではと思います(自分でもし設計してうまくいったらそうします(笑))。

今回は、そのなかからDAC以外の回路基板も多数リリースされている「お気楽オーディオキット」の頒布を利用することにしました。

お気楽オーディオキット資料館www.easyaudiokit.com

DACのスペックシートの意味

ちょっと脱線して、AK4499のデータシートをもとに、それぞれの数値が何を意味するのかひも解いてみましょう。

• 4-ch Switched Resistor DAC抵抗切り替えタイプのDACが一つのDACチップの中に4つ入っています

• THD+N: -124 dBTHDは全高調波歪=1KHz -1dBの信号を与えたときに、その倍数に歪が出るのですが、それらをすべて合算した値です。+Nはその歪以外に出力されているノイズも合算するという意味です。負の値なので数字が大きいほうが性能がいいです(マイナスが大きければ歪&ノイズは小さいという意味)。20dBで基準となる信号値の十分の一(対数)なので、-120dBで10の120/20=6乗、つまり100万分の一です。-124dBという数字はなかなか見ません。

• Dynamic Range, S/N: 140 dB (Mono), 137 dB (Stereo), 134 dB (4ch)デジタルになってからS/N(信号ノイズ比)とダイナミックレンジはほぼ同じ意味ですが、これも大きければいいと思ってください。

• 32-bit 8x Digital FilterDACはサンプリング周波数の約半分(ナイキスト周波数)以上の周波数で折り返しノイズが出てしまうのですが、それをデジタルフィルタという手法で小さくしています。このDACはそのデジタルフィルタの種類を切り替えることができます。音質に影響します、が結構「好み」の範囲です。

• DSD64, DSD128, DSD256, DSD512 Input SupportCD/DVDなどで一般的なPCM(パルス符号変調)でのデジタル音声データのほかに、DSDという形式で符号化されたデータも再生することができます(これは確か日本から提唱されたはず)。ハイレゾ音楽サイトでこのデータフォーマットの楽曲データ(音源)を購入できます。PCMより段違いに音が良い、という人もいます。SACD(スーパーオーディオCD)はこのフォーマットです。

• Digital De-emphasis for 32, 44.1 and 48kHz samplingその昔は高域だけ持ち上げてエンコードするのが一般的でしたが、もう完全にすたれています。気にしなくていいです。

• PCM/DSD, EXDF/DSD Mode Automatic Mode Switching Functionここは結構AK4499で進化した点で、これまでPCMとDSDデータフォーマットの切り替えはDACの外部からDACにアクセスして切り替える必要がありましたが、この製品では入ってくるデータから自動判別して勝手に切り替えてくれます。

• Audio I/F Format入力できるデジタル音声データはシリアル、つまり連続したビット列ではいってくるのですが、そのフォーマットが何種類かあるのでどれに対応しているか、です。すでにI2Sというフォーマットがデファクトスタンダードになっています。

• Master Clock世の中に流通しているデジタル音声データのサンプリング周波数は、知る限りでは- 44.1KHz = オーディオCD、YouTubeなどインターネット配信系(圧縮はかかっていますが)- 48KHz = DVD/Blu-ray/デジタルテレビ放送/放送業務は全部これ- 88.1KHz = 一部のハイレゾデータ- 96KHz = ハイレゾデータ販売の主流、Blu-rayの一部- 192KHz = ハイレゾデータ販売- 384KHz = ほんの僅かにあるらしい(まだ持っていない)- 768KHz = 知る限り、たった一つなどがあります。そのどれにどうやって対応しているか、です。マスタークロックについては自作する際は避けて通れないので、また後日解説します。- fs = 32 kHz to 54 kHz : 256fs, 384fs, 512fs, 768fsの"fs"というのがサンプリング周波数です

• Register Control Mode with 3-wire Serial or I2C interfaceDACのコントロール方法です。ミュートやそれぞれのフォーマット切り替えなどを3線式シリアル(SPI)やI2Cというインターフェースで行えます。つまりほかのマイコン(死語?w)からソフトウェア的に切り替えできるということです。

• Pin Control Mode「ハードウェアモード」として、外部入力端子のon/offで切り替えることもできます。

• Power Supply:必要とする電源の種類です。DACによっては内部にLDO(電圧レギュレータ)を抱えていて、デジタル1種類アナログ1種類の電源だけで駆動できるものもあります(これもそうです)が、ハイエンドを追求するにはそれぞれ別々に駆動してあげることも多いです(前回製作したAK4497ではそれで劇的に音質が向上しました)。Internal LDO (LDOE pin = “H”); 内部レギュレータ使用時TVDD = 3.0~3.6 V : デジタル部電源AVDD = 4.75~5.25 V : アナログ部電源VDDL1/R1/L2/R2 = 4.75~5.25 V : デジタル・アナログ変換基準電圧External Supply (LDOE pin = “L”); 内部レギュレータ未使用時TVDD = 1.7~3.6 V : デジタル部電源DVDD = 1.7 to 1.98 V, 変換部コア電源AVDD = 4.75~5.25 V : アナログ部電源VDDL1/R1/L2/R2 = 4.75~5.25 V : デジタル・アナログ変換基準電圧

• Package: 128-pin HTQFPDACチップのピン数とパッケージの形です。0.4mmピッチ(ピンの間隔ではなく、ピン中心同士の間隔)のピン(足)が4周に128個出てる、という意味です。つまり手ではんだ付けすると死ぬってことです(泣)。

パーツ集め

キット、といっても市販の電子工作キット(秋月電子や共立エレショップで売っているようなもの)のようにすべての部品が揃っているわけではなく、回路基板とDACチップ、それに入手が比較的面倒なLSIや表面実装部品などがセットになっているだけで、それ以外の大多数の部品については、説明書を読みつつ、数あるバリエーションのなかから自分で選択していかなければなりません。同じ値のコンデンサーや抵抗といった回路部品だけでもいくつものメーカーから何種類も部品が発売されています。秋月電子、千石電商、aitendo、共立エレショップ、マルツ電波といったところで店頭でもオンラインでも買えますし、またオンライン専門のDigikey、RSコンポーネンツ、Mouserなどでも買えます。

またオーディオ用の特に抵抗・コンデンサーなどの受動部品については、それだけで音質が変わったりすることも多いので、こだわりの製品を少量生産しているメーカーもあり、それらのパーツを専門に扱っているお店もあります(海神無線など)。

パーツの値段は本当にピンキリで、100本100円の抵抗から一本数百円するものまであります。数を使うとそれなりにお金がかかりますが、一般的には(そして私の経験上)精度が必要なポイントが何か所かあって、そこには精度が高い(=お値段も...)ものを投入したほうがいい結果が得られることがあります(期待通りにはいかないことも多いですがw)。いずれにしても、趣味で作る分には自分が納得できるパーツを選びましょう。ネットの掲示板なども参考になるかもですが、上の「お気楽オーディオ」さんで公開されている頒布基板製作例などはとても参考になります。

パーツの例

100本入り100円の炭素被膜抵抗。誤差±5%

カーボン抵抗(炭素皮膜抵抗) 1/4W200Ω (100本入): パーツ一般 秋月電子通商-電子部品・ネット通販電子部品,通販,販売,半導体,IC,マイコン,電子工作カーボン抵抗(炭素皮膜抵抗) 1/4W200Ω (100本入)秋月電akizukidenshi.com

100本入り200円の金属皮膜抵抗。誤差±1%

小型 金属皮膜抵抗 1/4W1kΩ (100本入): パーツ一般 秋月電子通商-電子部品・ネット通販電子部品,通販,販売,半導体,IC,マイコン,電子工作小型 金属皮膜抵抗 1/4W1kΩ (100本入)秋月電子通商 電子akizukidenshi.com

1本120円!の高精度金属皮膜抵抗。誤差±0.1%。抵抗値にあまり種類がないのと、大きさも大きいのに注意。

高精度 金属皮膜抵抗 1/4W1kΩ±0.1%: パーツ一般 秋月電子通商-電子部品・ネット通販電子部品,通販,販売,半導体,IC,マイコン,電子工作高精度 金属皮膜抵抗 1/4W1kΩ±0.1%秋月電子通商 電子部品akizukidenshi.com

オーディオ用金属皮膜抵抗。一本53円。精度は±1%。温度による抵抗値変化が小さい。

タクマン REY50FY2.4kΩ REYオーディオ用金属被膜抵抗 1/2W 2.4kΩ±1%千石電商 秋葉原 パーツとツールのスーパーマーケット。半導体・電子部品・コネクタ・ケーブル・基板・工具・パソコン関連・電池www.sengoku.co.jp

オーディオ用無誘導金属箔抵抗。精度は±0.1%。だいたい一個1,000円超える。

金属箔抵抗(オーディオ用途推奨)www.kaijin-musen.jp

実装編に続きます。

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