「《経て》の正しい読み方」の意味や使い方 わかりやすく解説 Weblio辞書 |
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《経て》の正しい読み方 「経て」の正しい読み方経ての「経」は「けい」、「へ」、「きょう」と読む事が可能であるが、経てを「けいて」などと読むのは間違いであり、「へて」が正しい読み方となる。またタ行五段活用の動詞である「経つ」の命令形「経て」には「たて」という読み方もある。一方、古文においては「経て」と書いて「ふて」と読み、読み方としては間違ってはいない。ただ現代において「ふて」と読まれているケースはほとんどなく、「へて」が一般的な読み方になっていると言える。「経て」の意味解説経てには、特定の場所を経由したり通って行く事を意味している他、時間的な経過やそれまでの過程をたどるといった意味も含まれている言葉である。目的地に着くまでの経路を説明する場合などに用いられるケースが多いと言える。また「～大学卒業を経てA社に入社する」など自分の今までの経歴を述べる際にも「経て」という言葉がよく使われる。経ては基本的に出来事に対して使う言葉であり、具体的な経過時間を表すために使うのは適切ではない。なぜ「経て」と読むのか・理由現代国語では、基本的に記述通りに発音する事になっている。ただ、助詞である「は」や「へ」に関しては例外で、それぞれ「わ」、「え」と発音する。そのため経ての場合、平仮名で書くと「へて」となるがこの場合の「へ」は助詞ではないので、「えて」ではなく「へて」と読む。「経て」の類語・用例・例文経ての類語には「通過して」、「経過して」、「過ぎ去って」、「突き抜けて」、「通り越して」などがある。これらの類語は経てと意味合いは酷似しているが、意味合いは全く同じではないので、その点は注意が必要である。一方、経てを用いた用例・例文としては「彼はゲーム開発会社を経てフリーランスのプログラマーになった」、「長い時を経ても故郷への思いは変わらない」、「私のケガは1ヶ月も経てば治ります」、「ある程度時間が経てば、このメロンは甘くなります」、 「彼は有名大学の助教授を経て、本学の教授になった」、「時が経てば彼女のメンタルも落ち着くだろう」、「様々なテストを経て、新しいシステムが運用開始された」、「いくつかの苦しみを経て、私は大きく成長した」、「私はアルバイトを経て正社員になった」、「2時間程度の会議を経て、会社の具体的な方針を決定した」、「様々な困難を経て、今の自分がある」、「ある程度時間が経てば、良い方向に向かう可能性はある」などが挙げられる。 「経て」の英語用例・例文経ての英語を用いた用例・例文としては、次のような文章が挙げられる。「This item was brought to Japan via Italy（この品物はイタリアを経て日本に持ち込まれた）」、「This fruit becomes sweeter with time（時間が経てばこのフルーツは甘くなる）」、「A new product was born after various hardships（様々な苦難を経て新しい商品が誕生した）」、「After working as managing director, I was appointed president（私は専務を経て社長に就任した）」、「She'll change her mind over time（時が経てば彼女の気持ちも変わるだろう）」、「He became a fisherman after working as an office worker（彼はサラリーマンを経て漁師になった）」、「After a long time, we were able to meet（長い時を経て二人は出会う事ができた）」（2022年9月13日更新） 《経て》の正しい読み方 「経て」の正しい読み方「経て」の読み方は「へて」である。「経て（へて）」は表記だけでなく発音上も「へて（hete）」と読むべき語である。歴史的仮名遣いよろしく「えて（ete）」の発音で読まれる場合もままあるが、このような「経て（えて）」という読み方は国語辞書的には誤読である。 「経て」の意味解説「経て」は、動詞「経る」の連用形である「経（へ）」＋接続助詞「て」からなる語。ある場所もしくは時間を、経由もしくは通過して、別の地点もしくは時点へと向かっていく、という意味合いを示す。動詞の活用形＋接続助詞という構造上、「経て」は「～を経て～に至る」というような叙述の中で用いられる。 なぜ「経て」を「へて」読むのか・理由「経て（へて）」は「経る（へる）」が変化した形である。そして「経る（へる）」は、古語の「経（ふ）」が変化してできた語彙である。「経（ふ）」はハ行下二段活用、「経る（へる）」はハ行下一段活用である。「へる（heru）」が「える（eru）」と発音されがちであるのは、おそらくは語頭の h 音が自然と消失する傾向の表れといえるであろうが、「減る（へる）」や「圧す（へす）」といった他の動詞には同じ兆候は見られず、ほぼ「経る」に特有の傾向となっている。 （2022年8月19日更新） |
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