浮力の大きさ $F$ は、 $F=\rho Vg$ という公式で計算できます。 ただし、$\rho$ は流体の密度、$V$ は物体の体積、$g$ は重力加速度です。

目次

・水の密度は、$\rho=997\:\mathrm{kg/m^3}$ ・重力加速度はおよそ $g=9.8\:\mathrm{m/s^2}$ です。

よって、浮力の大きさは、 $F=\rho Vg\\ =997\times 0.050\times 9.8=4.9\times 10^3\:\mathrm{N}$ になります。

浮力の単位はニュートンです。 １ニュートンは何キログラム重なのか解説 （１ニュートンは、約100グラムを支えるのに必要な力です）

$F=\rho Vg$ という公式に、質量 $m$ は現れません。

つまり、浮力は質量（重さ）には依存しません。重い物体でも、軽い物体でも、体積 $V$ が同じなら受ける浮力の大きさは同じです。

ただし、軽い物体の方が受ける重力が小さくなるため、浮きやすくなります。

つまり、水より密度が小さい物質は水に浮かびます。水より密度が大きい物質は水に沈みます。

物体の質量を $m$ とすると、物体にかかる重力の大きさは、$mg=\rho’Vg$ となります。一方、物体にかかる浮力の大きさは、$\rho Vg$ となります。

よって、水に浮く条件は、 $\rho’Vg < \rho Vg$ つまり、 $\rho’ < \rho$ です。

つまり、同様に考えると、空気より密度が小さい物体は空気に浮かびます。

浮力の大きさを計算する公式：$F=\rho Vg$ は、アルキメデスの原理に基づいています。

実際「その物体が除いている流体」の質量は $\rho V$ なので、アルキメデスの原理を認めれば、$F=\rho Vg$ が分かります。

次回は 流量と流速の意味と変換方法 を解説します。