単振動の運動方程式と一般解

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単振動の運動方程式と一般解

2024-07-16 06:14| 来源: 网络整理| 查看: 265

具体例重力場中でのバネの単振動

頻出の問題として, 下図のように質量 \( m \) のおもりを吊るしたバネによる単振動について考える. ここで原点 \( o \) はおもりをつけていない時のバネの自然長とした.

重力場中でのバネの単振動重力場中のバネの単振動

運動方程式は \[ m \dv[2]{x}{t} = – k(x – 0 ) – mg \] である. この式を単振動の運動方程式と比較するために式変形を行う. 式変形を行うときにはまず \( x \) の係数 \( -k \) で右辺全体をくくる. 続いて, 右辺のカッコの中の \( x \) 以外の数を \( -1 \) でくくり, 最後に両辺を \( \dv[2]{x}{t} \) の係数 \( m \) で割ると \[ \dv[2]{x}{t} = – \frac{k}{m}\qty( x + \frac{mg}{k} ) \] となり, 単振動の運動方程式 \[ \dv[2]{x}{t} = – \omega^2 \qty( x – x_0 ) \] との係数比較により, \[ \therefore x_0 = – \frac{mg}{k}, \quad \omega = \sqrt{\frac{k}{m}} , \quad T = \frac{2\pi}{\omega} = 2\pi\sqrt{\frac{m}{k}} \] となる.

床に摩擦がある場合のバネの単振動

摩擦がある場合の単振動について考える. 壁面に固定された \( l \) のバネがあり, このバネの先端に質量 \( m \) のおもりをつけて位置 \( L (>l) \) まで引き延ばしたとする. 床と物体の間の静止摩擦係数は \( \mu \) , 動摩擦係数が \( \mu^{\prime} \) で与えらえるとすると, 静かに手を離して動き始めた後の物体の位置 \( x \) における運動方程式を書き下すと次のようになる(下図参照). \[ \begin{split} m \dv[2]{y} & = N – mg \\ m \dv[2]{x}{t} & = – k(x-l) + \mu^{\prime} N \end{split} \] ただし, この運動方程式は手を離した瞬間からバネが一番縮む瞬間までの間に成立する運動方程式であることに注意すること. のちに取り上げるようにバネが一番縮んだ状態から再び \( x \) 軸の正方向に動くときには摩擦力の向きが変わるので注意である.

摩擦があるときのバネの単振動1

鉛直方向には運動しないことから \( N=mg \) であり, 水平方向の式に \( N \) を代入すれば, \[ m \dv[2]{x}{t} = – k(x-l) + \mu^{\prime} mg \] である. この式を単振動の運動方程式と比較できる形に式変形していく. まず, 右辺の \( x \) の係数で右辺全体をくくる. 今, \( x \) の係数は \( -k \) なので, \[ m \dv[2]{x}{t} = – k \left\{(x-l) – \frac{\mu^{\prime} mg }{k} \right\} \] となる. ここで, \( x \) の係数がプラスの量となっている場合には運動方程式のたて間違いでないか確認してほしい. というのも, 最終的な単振動の運動方程式との係数比較の段階で \( – \omega^2 \) というマイナスの量と比較することになってしまい単振動として扱える形になっていないことになる[3]もちろん, その場合には別の物理的な意味を持つ式(減衰など)になっているのだが, ここでは扱わない..

次に, 右辺のカッコの中の \( x \) 以外の数を \( -1 \) でくくる. \[ m \dv[2]{x}{t} = – k \left\{x – \qty( l + \frac{\mu^{\prime} mg }{k} ) \right\} \] 両辺を左辺の加速度 \( \displaystyle{ \dv[2]{x}{t} } \) の係数である質量 \( m \) で割って加速度について整理すると, \[ \dv[2]{x}{t} = – \frac{k}{m} \left\{x – \qty( l + \frac{\mu^{\prime} mg }{k} ) \right\} \quad . \] 式変形はここまでである. 最後に, 単振動の運動方程式 \[ \dv[2]{x}{t} = – \omega^2 \qty( x- x_0 ) \\ \] との係数比較より, \[ \omega^2 = \frac{k}{m} , \quad x_0 = l + \frac{\mu^{\prime} mg }{k} \] となる. したがって, この物体は単振動を行なっており, その角振動数 \( \omega \) は \( \displaystyle{\omega=\sqrt{\frac{k}{m}}} \) で振動中心の座標 \( x_0 \) は \( \displaystyle{x_0 = l + \frac{\mu^{\prime} mg }{k} } \) であることがわかる. 元々の位置が \( L \) で振動中心が \( x_0 \) なのだから振幅 \( A_1 \) は \[ A_1 = L – x_0 \] である. 最もバネが縮んだ位置 \( L_{1} \) は \[ L_{1} = L – 2A_1 = 2x_0 -L = 2 \qty( l + \frac{\mu^{\prime} mg }{k} ) – L \] である.

次に, バネが最も縮んでから \( x \) の正方向へ移動するときの物体の運動を考える.

摩擦があるときのバネの単振動2

このときの位置 \( x \) における運動方程式を書き下すと次式のようになる. \[ \begin{aligned} m \dv[2]{y}{t} & = N – mg \\ m \dv[2]{x}{t} & = – k(x- l ) – \mu^{\prime} N \end{aligned} \] この運動方程式は先ごろの運動方程式と摩擦力の向きのみが違い, バネが次に伸びきる瞬間まで成立する. 単振動の運動方程式の形へ式変形を行うが, 先ごろの運動方程式において \( \mu^{\prime} \to – \mu^{\prime} \) に置き換えられただけであることから結果を流用すると, \[ \dv[2]{x}{t} = – \frac{k}{m} \left\{x – \qty( l – \frac{\mu^{\prime} mg }{k} ) \right\} \notag \] となり, 単振動の運動方程式と比較すると, 角振動数 \( \omega \) は \( \displaystyle{\omega = \sqrt{\frac{k}{m}}} \) で振動中心の座標 \( x^{\prime}_0 \) は \( \displaystyle{x^{\prime}_{0} = l – \frac{\mu^{\prime} mg }{k} } \) であることがわかる. おもしろいことに角振動数( 及び周期 \( T \) )が先ほどと変わらず同じ値になっている. また, 元々の位置が \( L_{1} \) で, 振動中心が \( x^{\prime}_0 (>L_{1}) \) であるので, 振幅 \( A_2 \) は \[ \begin{aligned} A_2 &= x^{\prime}_0 – L_{1} = \qty( l – \frac{\mu^{\prime} m g }{k} ) – \qty( 2l + 2 \frac{\mu^{\prime} mg }{k} – L ) \\ & = L – \qty( l + 3 \frac{\mu^{\prime} mg }{k} ) \end{aligned} \] であり, バネが伸びきる位置 \( L_2 \) は \[ \begin{aligned} L_2 &= L_{1} + 2A_2 = L_{1} + 2\qty( x^{\prime}_0 – L_{1} )\\ &= 2 x^{\prime}_0 – L_{1} = 2 x^{\prime}_0 – \qty( 2x_0 – L ) \\ &= L- 2\qty( x_0 – x^{\prime}_0 ) \\ &= L – 4\frac{\mu^{\prime} m g }{k} \end{aligned} \] となる. はじめ \( x=L \) で手を離して運動が始まったことを考えると, 徐々に振動する領域が狭くなっていっていることがわかる.

これらの運動は物体が一旦静止したときに, バネの弾性力が(最大静止)摩擦力 \( \mu N \) よりも小さくなった時点で止まる.

バネの両端におもりがついた物体の運動 (いもむし運動)

いもむし運動といわれる問題について考える. なお, この運動を議論する時には運動量保存則, 2体問題について理解しておくと話がスムーズである.

このいもむし運動は高校物理で登場する時には”重心から見たおもりの振動周期”や, “両端のおもりの速度が等しい瞬間のバネの縮み”などを問う問題がほとんどであるが, 今回は相対運動単振動の一般解を用いて物体の運動を完全に決めることを試みる.

下図のように, 大きさを無視できる質量 \( m_1 \) , \( m_2 \) の小球 \( 1 \) , \( 2 \) が自然長 \( L \) で質量が無視できるバネの両端に接続された物体が静止しているとする. この状況から時刻 \( t=0 \) に, 小球 \( 1 \) に対して小球 \( 2 \) の方向へ速度 \( v \) を与える. その後, 物体がどのような運動をするのか考えよう.

イモムシ運動

まず小球 \( 1 \) , \( 2 \) が存在する軸を \( x \) 軸とし \( x \) 軸の原点を \( t=0 \) の小球 \( 1 \) の位置とし, 運動中の小球の位置をそれぞれ \( x_1 \) , \( x_2 \) とする. 最初物体が静止していたことから \( t=0 \) において \( x_1=0 \) , \( x_2=L \) である.

物体が運動している時の小球の運動方程式はそれぞれ \[ \begin{aligned} m_1 \dv[2]{x_1}{t} & = f \\ m_2 \dv[2]{x_2}{t} & = – f \end{aligned} \] である. なお, \( x_1 \) の運動方程式について \( f \) を具体的に書き下すと, \[ \begin{aligned} & m_1 \dv[2]{x_1}{t} = k \left\{\qty( x_2 – x_1 ) – L\right\} \\ & \therefore \ f = k \left\{\qty( x_2 – x_1 ) – L\right\} \end{aligned} \] である.

二つの小球を系とみなせば, 系の運動量について \[ \begin{aligned} & m_1 \dv[2]{x_1}{t} + m_2 \dv[2]{x_2}{t} = 0 \\ & m_1 \dv{ x_1}{t} + m_2 \dv{ x_2}{t} \\ & = 一定 \end{aligned} \] という運動量保存則が成立する.

運動量保存則が成立するので, 系の重心 \( x_G \) の速度(重心速度 \( v_G \) )は一定に保たれるので, \[ \begin{aligned} x_G & = \frac{m_1 x_1 + m_2 x_2 }{m_1 + m_2 } \\ v_G & = \dv{ x_G}{t} \\ & = \frac{m_1 \dv{ x_1}{t} + m_2 \dv{ x_2}{t}}{m_1 + m_2 } = 一定 \end{aligned} \] が成立する. ここで, 時刻 \( t=0 \) で \( \displaystyle{v_1 = \dv{ x_1}{t}=v} \) , \( \displaystyle{v_2 = \dv{ x_2}{t}=0} \) という初期条件を代入すると, \[ \begin{aligned} v_G & = \frac{m_1 v + m_2 \cdot 0 }{m_1 + m_2} \\ & = \frac{m_1 }{m_1 + m_2} v \end{aligned} \] である.

重心の位置 \( x_G \) を時間の関数として表すのであれば, \( v_G \) を時間で積分すればよい. 積分定数を \( C \) で表すと \[ \begin{aligned} x_G(t) & = \int v_G \dd{t}\\ & = v_G t + C \end{aligned} \] 初期条件より, \[ \begin{aligned} x_G(0) &= \frac{m_1 0 + m_2 L }{m_1 + m_2} \\ & = \frac{m_2 L }{m_1 + m_2} \\ & = v_G \cdot 0 + C = C \end{aligned} \] \[ \therefore \ x_G(t) = \frac{m_1 vt + m_2 L}{m_1 + m_2} \notag \] \( x_G \) を重心の定義式に代入すると, \( x_1 \) と \( x_2 \) は \[ m_1 x_1 + m_2 x_2 = m_1 vt + m_2 L \notag \] という関係にあることもわかる. この式は後ほど各小球の運動を決定するために用いる.

これまでは重心運動について考えたので次は相対運動について考えよう. 位置 \( x_2 \) とともに移動する観測者から位置 \( x_1 \) の変化を眺めてみよう. 相対座標を \[ R = x_1 – x_2 \notag \] と定義する. \[ \dv[2]{R}{t} = \dv[2]{x_1}{t} – \dv[2]{x_2}{t} \] であるので, 両者の運動方程式 \[ \begin{aligned} m_1 \dv[2]{x_1}{t} &= f \\ & = k \left\{\qty( x_2 – x_1 ) – L\right\} \\ & = – k \qty( R + L ) \\ m_2 \dv[2]{x_2}{t} &= – f \\ &= – k \left\{\qty( x_2 – x_1 ) – L\right\} \\ & = k \qty( R + L ) \end{aligned} \] より, \[ \begin{aligned} \dv[2]{R}{t} & = \frac{f}{m_1} – \qty( – \frac{f}{m_2} )\\ & = – \frac{k}{m_1} \qty( R + L ) – \qty( \frac{k}{m_2} \qty( R + L ) ) \\ & = – \qty( \frac{1}{m_1} + \frac{1}{m_2} ) k \qty( R + L ) \\ & = – \frac{m_1 + m_2 }{m_1 m_2} k \qty( R + L ) \end{aligned} \] \[ \therefore \ \dv[2]{R}{t} = – \frac{m_1 + m_2 }{m_1 m_2} k \qty( R + L ) \notag \] この式を単振動の運動方程式 \[ \dv[2]{x}{t} = – \omega^2 \qty( x – x_0 ) \notag \] と係数比較すると, \( x_2 \) から \( x_1 \) を眺めると, 角振動数 \( \displaystyle{\omega = \sqrt{\frac{m_1 + m_2 }{m_1 m_2} k } } \) で振動中心が \( -L \) の単振動を行っていることがわかる.

次に, 単振動の一般解を利用して \( R \) , \( x_1 \) , \( x_2 \) の具体的な形を求めてみよう. 相対座標の一般解は角振動数 \( \omega \) を用いて \[ R + L = A \sin{\omega t } + B \cos{\omega t } \notag \] と表すことができる. \( A \) と \( B \) は未知定数であるが, これらの未知定数を初期条件から決定する. \( t=0 \) において, \[ \begin{aligned} R &= x_1 – x_2 = 0 – L \\ &= – L \end{aligned} \] であるので, \[ \begin{aligned} & -L + L = 0 = A \sin{\omega \cdot 0} + B \cos{\omega \cdot 0 } \\ \therefore & \quad B = 0 \end{aligned} \] また, \( t=0 \) において, \[ \begin{aligned} \dv{R}{t} &= v – 0 = v \end{aligned} \] であり, \[ \begin{aligned} \dv{R }{t} &= \dv{t} \qty( A \sin{\omega t} + 0 \cdot \cos{\omega t } ) \\ &= A \omega \cos{\omega t} \end{aligned} \] と比較すれば \[ v = A \omega \cos{\omega \cdot 0 } \ \Leftrightarrow \ A = \frac{v}{\omega} \notag \] である. 最終的に相対運動の単振動は \[ \begin{aligned} R + L &= \frac{v}{\omega } \sin{\omega t } \\ \therefore \ x_1 – x_2 &= \frac{v}{\omega}\sin{\omega t } – L \end{aligned} \] であることがわかる.

重心運動と相対運動の結論により連立方程式 \[ \begin{aligned} m_1 x_1 + m_2 x_2 &= m_1 vt + m_2 L \ – \ 重心座標 \\ x_1 – x_2 &= \frac{v}{\omega}\sin{\omega t } – L \ – \ 相対座標 \end{aligned} \] を解くと, \[ \begin{aligned} x_1 &= \frac{m_1}{m_1 + m_2} \left\{vt + \frac{m_2}{m_1} \frac{v}{\omega} \sin{\omega t } \right\} \\ x_2 &= \frac{m_1}{m_1 + m_2} \left\{vt – \frac{v}{\omega} \sin{\omega t } \right\} + L \\ \end{aligned} \] と一般的に求めることができる.

少しイメージが湧きにくいので, \( m_1 = m_2 =m \) の場合を考えてみよう. このとき \[ \begin{aligned} x_1 &= \frac{vt}{2} + \frac{v}{2\omega} \sin{\omega t } \\ x_2 &= \frac{vt}{2} – \frac{v}{2\omega} \sin{\omega t } + L \\ x_G &= \frac{vt }{2} + \frac{L}{2} \\ \omega & = \sqrt{\frac{2k}{m}} \end{aligned} \] である. バネ定数とバネの長さを適当に仮定すると下図のように時間発展していくことがわかり, まさしくいもむし運動というにふさわしい運動であることが理解できる.



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