「ドケルバン病(狭窄性腱鞘炎)」|日本整形外科学会 症状・病気をしらべる

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「ドケルバン病(狭窄性腱鞘炎)」|日本整形外科学会 症状・病気をしらべる

#「ドケルバン病(狭窄性腱鞘炎)」|日本整形外科学会 症状・病気をしらべる| 来源: 网络整理| 查看: 265

「ドケルバン病(狭窄性腱鞘炎)」

母指(親指)を広げると手首(手関節)の母指側の部分に腱が張って皮下に2本の線が浮かび上がります。ドケルバン病はその母指側の線である短母指伸筋腱と長母指外転筋が手首の背側にある手背第一コンパートメントを通るところに生じる腱鞘炎です。

症状

手首(手関節)の母指側にある腱鞘(手背第一コンパートメント)とそこを通過する腱に炎症が起こった状態で、腱鞘の部分で腱の動きがスムーズでなくなり、手首の母指側が痛み、腫れます。母指を広げたり、動かしたりするとこの場所に強い疼痛が走ります。

注:短母指伸筋腱は主の母指の第2関節を伸ばす働きをする腱の1つです。   長母指外転筋腱は主に母指を広げる働きをする腱の1つです。

①短母指伸筋腱(たんぼししんきんけん)  主に母指を伸ばす働きをする腱の一本です。 ②長母指外転筋腱(ちょうぼしがいてんきんけん)  主に母指を広げる働きをする腱の一本です。 ③腱鞘(けんしょう)  ①と②の腱が通るトンネルです。

 

原因と病態 原因

妊娠出産期の女性や更年期の女性に多く生じます。手の使いすぎやスポーツや指を良く使う仕事の人にも多いのが特徴です。

病態

母指の使いすぎによる負荷のため、腱鞘が肥厚したり、腱の表面が傷んだりして、さらにそれが刺激し、悪循環が生じると考えられています。 特に手背第1コンパートメント内には、上記の2種類の腱を分けて通過させる隔壁が存在し、これがあるために狭窄が生じやすいです。

診断

上記の部位に腫脹や圧痛があり、母指と一緒に手首を小指側に曲げると痛みがいっそう強くなることで診断します(フィンケルシュタインテスト変法)。 正しくは母指を写真のように小指側に牽引したときに痛みが強くなることで診断します(フィンケルシュタインテスト)。

フィンケルシュタインテスト変法 フィンケルシュタインテスト

自分で調べるには手首を直角に曲げ母指を伸ばしたときに疼痛が増強するか否かで判定します(岩原・野末のサイン)。

 

治療

局所の安静(シーネ固定も含む)、投薬、腱鞘内ステロイド注射(特にトリアムシノロンは有効)などの保存的療法を行います。 改善しないときや再発を繰り返す場合は、腱鞘の鞘を開く手術(腱鞘切開)を行います。その際、隔壁の切除と橈骨神経浅枝の愛護的操作が求められます。

関連する症状・病気 母指CM関節症 ばね指 リンク パンフレット「手外科シリーズ2 ドケルバン病(狭窄性腱鞘炎)」

※日本手外科学会「手外科シリーズ 2」から画像を引用しております。



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