【機械製図の三角法と一角法】図面の配置と投影図について説明 |
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今回は機械製図の基本となる三角法と一角法ついて説明します。 三角法や一角法を知らない人のために説明すると、何の決まりもなく図を描くと、それぞれが独自の描き方してしまい、その図を見る人が理解できなかったり、間違った解釈をしたりします。そこで、「みんな 図面は こう描こう!」という決まりがいくつかできます。それが「第三角法」と「第一角法」です。 JISでは図面は第三角法を用いることになっていますが、必要な場合は第一角法を使用してもよいことになっています。第一角法の図面を見る機会はかなり少ないですが、まったく知識がないと、もしも、一角法の図面と出会ったとき、大きな間違いをするかも知らません。 最後まで読むと三角法と一角法の違いや注意点がわかります。 機械製図のついての参考記事です⇓加工の必須知識【機械製図の幾何公差】記号の意味や書き方を説明加工に必要な機械製図の知識【線の種類】をわかりやすく説明 機械製図の入門書の紹介です⇓(2020年JISに対応) 立体的なモノを平面で表現する方法として、投影法があります。 投影とは、光をあてて影を映しだすことですが、同じような要領で立体的なモノを平面的に正確に表現する方法が投影図です。 投影図には投影方法により、いくつかに分類され、さらに種類があります。第三角法と第一角法はその中の1つです。 ![]() 平行投影と透視投影の違いは視点の数です。透視投影は1つですが、平行投影は投影対象の要素数と同じ数の視点が存在します。 平行投影は長さや大きさは正確だが、実物のイメージが難しい。 透視投影は実際に目で見るような表現。![]() 正投影は面に対して正面からの投影で、軸測投影、斜投影は角度がある視点からの投影です。 正投影の三角法と一角法下の図のように空間を直交する2つの面(黄色)で4分割にして、右上から反時計回りで第一象限、第二象限第三象限、第四象限と呼びます。 ![]() 三角法、一角法は複数の方向から投影して立体の形状を表現します。各面の図には名前があります。 ![]() 垂直方向を 正面図、水平面を 平面図、正面と平面に直角な面を 側面図 と呼びます。側面図には 右側面図 と 左側面図 があります。平面図の反対面の図を 下面図、正面図の反対側を 背面図 と呼びます。 正面図、平面図、側面図を三面図と言い、立体形状を表現する場合、最低限必要な図になります。もちろん、円筒形状など必要ない場合もあります。また、省略して問題がない図は描く必要はありません。記号と矢印でを使って説明する場合は図の配置位置に決まりはありません。 正しい名称を覚えておくと図面の問い合わせなどスムーズに行えます。 三角法と一角法では図の配置位置が違います。 ![]() 図面には三角法、一角法のいずれかがわかるように記述が必要です。下のマークを使います。 ![]() すでに説明した通り、三角法は感覚的にわかりやすいですが、一角法の方が歴史的には古いです。少しビックリしませんでしたか? ヨーロッパでは一角法を使いますが、ルネッサンスの時代には、すでに使われていたようです。ただ、「一角法がわかりにくい」という理由から、アメリカで三角法が使われるようになり、日本も三角法が採用されるようになりました。 個人的には三角法が染みついているので以前一角法の図面で加工したときはかなり苦労しました。 まとめ:【機械製図の三角法と一角法】立体的なモノを平面で表現する方法として、投影法があります。形や大きさをそのまま投影する平行投影と、目で見た時と同じように投影する透視投影があります。平行投影の正投影に機械製図で使う三角法と一角法があります。 第三角法(JIS規格) 面を展開した場合と同じで、感覚的にもわかりやすい。 機械部品のような小さいモノと相性が良い。 第一角法(ISO規格) 図の配置が上下左右が三角法の逆になり、隣りの面の図も関係性がわかりにくい。 建築物や船舶など大きい構造物は相性が良い。いかがでしたか?三角法と一角法の違いが理解していただけたと思います。 もっと勉強したい人に向けて製図についての本を紹介します。 最後まで読んでいただきありがとうございます。 |
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