【印刷データ作成の基礎知識】3種類の黒 |
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完成した印刷物を見たときに「何がか黒の色味が変」「下の模様が透けてる」「黒で設定したのにグレーっぽく見える」のような違和感があったことはないでしょうか? 印刷データで使用する黒には「スミベタ(K100%)」「リッチブラック」「4色ベタ」と呼ばれる3つの黒があり、それぞれ特徴や使用上の注意点があります。同じ黒でも設定の仕方で発色や印象の異なる黒が生まれてしまいます。予想もしなかった印刷トラブルを防ぐため、今回はこの3つの黒の紹介をします! スポンサーリンク アフィリエイト広告 スミベタ(K100%)スミベタとは、K(黒)100%で表現される黒オーバープリントに注意!リッチブラック(K100%+CMY)黒い部分がK100%以外の色で表現される状態見当ズレ(版ズレ)に注意!4色ベタ(C100% M100% Y100% K100%)CMYKそれぞれの色をすべて100%で作成された黒4色ベタは基本使用しないまとめ スミベタ(K100%) スミベタとは、K(黒)100%で表現される黒印刷用のCMYKカラーでデータを制作するとき、「K(黒)」が100%の濃度に設定されてる黒色のことを、「スミベタ」といいます。 見当ズレの影響がないので、文字や細い線などによく使われます。 ![]() K100%のオブジェクトは、オーバープリント処理がされます。オーバープリント処理によって、下に重なって印刷された他の色が透けて見えてしまう場合があります。 背景や大きい文字など、範囲の大きい黒の場合は、「K100%の他に別の色を混ぜる」「K99%」にするなどの処理が必要です。 ![]() CMYKカラーでデータを作成する際、4色をかけあわせて作成した黒を「リッチブラック」といいます。 一般的には、スミベタよりもリッチブラックの方が、濃く締まりのある黒に仕上がるといわれ、より黒みを強く出したい時に使用します。 ![]() リッチブラックは、CMYKの4色を掛け合わせるので、見当ズレ(紙に印刷した際に現れるわずかなズレ)が起こりやすく、細かい文字や細い線には不向きです。 細い文字や線にリッチブラックを指定し見当ズレが発生すると、下図の様に滲んで読みにくなってしまう場合があります。また、リッチブラックの上に白い小さい文字や白い線を配置するとつぶれて見えなくなってしまう場合もあるので通常、文字や細い線などにかかわる部分にはK100%のみ指定することをおすすめしてます。 ![]() CMYKカラーでデータを作成する際、4色の濃度をすべて100%で作成した黒を「4色ベタ」といいます。 ![]() インクをたっぷり使ってしまい濃度が高いので乾きにくく、裏移りの原因にもなります。CMYKの総量が250%を超えないように設定することが望ましいです。 まとめ・小さい黒=スミベタ(K100%)・大きい黒=リッチブラック(K100%+CMY)・4色ベタは使わない この3つが今回の記事のまとめになります。黒を使用する紙面は特に気をつけて制作することが必要ですね。 ではまた! |
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