【工程能力指数】片側公差・片側規格のCpk |
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こんにちは、某電機メーカーで機械設計をやってますヒノモトキョウジです。 ヒノモトキョウジって誰?って人はサイドバーのプロフィール欄をどうぞ。 いきなりですが、今回は製造業ではお馴染みの工程能力(Cp, Cpk)のお話です。 片側公差と片側規格の違い片側公差のCpkとは?片側公差(両側公差)のCpk計算手順STEP1:データを集めるSTEP2:平均値(μ)、標準偏差(σ)を計算するSTEP3:Cpを計算するSTEP4:Cpkを計算するCpk計算式①:Cpk計算式②:片側規格のCpk計算手順まとめ 片側公差と片側規格の違いよく片側公差と片側規格を混同して使われることが多いですが 工程能力指数が絡むと 全く別の意味を持ちます。(重要 片側公差とは、一般に 1.5 +0.1/0 のような片振りの寸法公差を言い、 対義語としては、両側公差があり、1.5 ±0.1 等と表されます。 一方、片側規格とは、工程能力絡みでよく使われる言葉で 判定基準がただ1つだけの規格のことを言います。 例えば、0.3以上(0.3MIN)とか、1.4以下(1.4MAX)などです。 なので、片側公差=片側規格ではありません。(マジ よって、片側公差のCpkと片側規格のCpkといった場合、 意味が全く違うものになります。 この辺はよく勘違いして混同している人がわんさかいるので あるある過ぎてお腹いっぱいです。 下手すると会社全体で勘違いしている会社があったりします。(驚愕 この辺をお客様に指摘されたりすると 自社の技術力信頼性を低下させますので(やべぇ 気をつけましょう。 片側公差のCpkとは?結論から言うと、両側公差のCpkと同様に計算します。 +0.1/0 の場合、USL(上限規格値)が+0.1でLSL(下限規格値)が0なだけです。 0/-0.1 の場合、USLが0でLSLが-0.1なだけです。 何も難しくありません。普通に計算式に当てはめて計算するだけです。 片側公差(両側公差)のCpk計算手順Googleセンセに聞けば山ほど記事が出てきますが、 念の為、計算手順を示しておきます。(念 STEP1:データを集めるまずは測定データを集めます。 扱う製品によりますが、主にサンプル数N=30個〜100個くらいが一般的です。 工程能力の前提として、測定データが正規分布であることが挙げられます。 測定データが正規分布しているかどうかは、ヒストグラムで確認します。 STEP2:平均値(μ)、標準偏差(σ)を計算する次に測定データの平均値と標準偏差を計算します。 エクセルの数式で簡単に計算できます。 平均値: =AVERAGE( ) 標準偏差: =STDEV( ) ※( )内にはセルの番号が入ります。 STEP3:Cpを計算する次にCpを計算します。 Cpは測定データの平均値が規格中心値と全く同じである場合の工程能力です。 ※現実には、測定データの平均値と規格中心値はズレます。 Cp=(USL-LSL)/(6×σ) USL:上限規格値、LSL:下限規格値、σ:標準偏差 STEP4:Cpkを計算する次にCpkを計算します。 Cpkは測定データの平均値と規格中心値のズレを考慮した場合の工程能力です。※こちらは現実とよくマッチします。 計算方法は2通りありますがどちらでもほぼ同じ値になります。 ちなみに私は②が好みです。 Cpk計算式①:Cpk=MIN{(USL-μ)/(3×σ), (μ-LSL)/(3×σ)} Cpk計算式②:Cpk=(1-K)×Cp K=|{(USL+LSL)/2}-μ|/{(USL-LSL)/2} 片側規格のCpk計算手順次に片側規格のCpk計算手順を示します。 結論から言うと、片側規格のCpk=Cp とすることが多いです。 片側規格には規格範囲という概念がないため 規格中心値が存在しません。 そのため、測定データの平均値とのズレを考慮できないのです。 つまり、片側規格のCpkは存在しないことになります。 なので、「片側規格のCpkなし。」としてもいいですが 片側規格のCpk=Cp とすることが多いです。 という訳で片側規格のCpの計算式です。 Cp=(USL-μ)/(3×σ) :上限規格※例:**以下、**MAX Cp=(μ-LSL)/(3×σ) :下限規格※例:**以上、**MIN まとめ以上、まとめます。 ・片側公差と片側規格は意味が違う ・片側公差のCpkは両側公差のCpkと同様に計算する ・片側規格のCpk=Cpとすることが多い。 片側公差(規格)のCpkの話が出た場合は、 話している人がどちらを意図しているか 確認してから話を進めましょう。(大事 最後まで読んでくれてありがとうございます。 |
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