フランク=コンドンの原理

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フランク=コンドンの原理

2023-03-19 04:13| 来源: 网络整理| 查看: 265

この項目「フランク=コンドンの原理」は途中まで翻訳されたものです。(原文:n:Franck–Condon principle (00:51, 7 May 2010 UTC))翻訳作業に協力して下さる方を求めています。ノートページや履歴、翻訳のガイドラインも参照してください。要約欄への翻訳情報の記入をお忘れなく。(2013年2月) 図 1. フランク=コンドンの原理を示すエネルギー図。 電子遷移は原子核の運動と比べてはるかに高速であるため、電子遷移に伴う原子核の配位座標上での位置の変化が最小になるように、電子励起後の振動状態が決定される。 図示されている2つのポテンシャルの井戸の位置関係では、 v = 0 と v = 2 の振動状態の間で遷移が起きる。 目次 1 概要 2 歴史 3 量子力学的数式表現 4 分光学におけるフランク=コンドン原理のメタファー 4.1 フォノンについてのフランク=コンドンの原理 4.2 溶液へのフランク=コンドンの原理の適用 5 脚注 6 参考文献 7 関連項目 8 外部リンク 概要 図2 図1に示したエネルギーダイアグラムに対応する吸収および蛍光スペクトルの概略図。スペクトルの対称性は基底および励起状態の束縛ポテンシャル形状が一致していることに由来する。このような狭いスペクトル線は、希薄なガスの場合にのみ観測されうる。濃色のプロットは、同じ系で不均一スペクトル広がりが存在する場合のスペクトルであり、たとえば液体や固体の場合にあたる。最低振動準位間の電子遷移(0-0遷移)では、吸収と蛍光の遷移エネルギーが等しくなる。 図3 半古典的振り子によるフランク=コンドン原理のアナロジー。古典振り子の転回点では運動量と原子核配位座標上の位置が2つのエネルギーレベルで対応しており、ゆえに振動電子遷移が許容となる。この図では、0-2 振動状態遷移が生じやすくなる。

フランク=コンドンの原理は、よく確立された半古典論であり、ジェームズ・フランクの功績に基づく[1]。

電子遷移は、原子核の運動の時間スケールと比べれば瞬間的に生じるため、もし分子が電子遷移に伴い新たな振動状態に移行するとすれば、遷移後の新たな振動状態は遷移前の原子核の位置および運動量を再現している必要がある。単純な調和振動子で表される半古典振動モデルでは、この要請条件は振動の転回点になり、そこでの運動量はゼロである。

古典的に、フランク=コンドンの原理は、電子遷移が分子の核の位置とその環境の変化を伴わずに起こる可能性が最も高いという近似である。得られた状態はフランク=コンドン状態と呼ばれ、関連する遷移は垂直遷移と呼ばれる。この原理の量子力学的定式化は、振電遷移の強度は遷移に関わる2つの状態の振動波動関数の間の重なり積分の二乗に比例する、というものである。 — IUPAC Compendium of Chemical Terminology, 2nd Edition (1997)[2]

量子力学的な描像における、振動準位および状態の波動関数は量子調和振動子の波動関数、あるいはモースポテンシャルといった分子のポテンシャルエネルギーのより複雑な近似の波動関数である。図1は、フランク=コンドンの原理を、基底および励起電子状態の両方がモース型ポテンシャルエネルギー関数で表された分子における振動電子遷移の例で表したものである。十分に低い温度では、分子ははじめ近似的に電子基底状態の v = 0 の振動状態にあると考えることができ、光子を吸収することで必要なエネルギーを得て電子励起状態に遷移する。電子遷移にともなう電子雲分布の変更は、分子を構成する原子核の平衡位置のシフトをもたらす。 図1において、この基底・第一励起状態間での平衡位置のシフトは原子配位座標上で q 01と表されている。 最も単純な例である二原子分子系では、この原子核配位座標は核間距離に対応する。振動電子状態遷移は垂直な矢印で表されており、このことは遷移の直前直後で原子核配位座標上の位置が変化しないという仮定に基づいている。 分子の状態が、ある特定の振動状態に至る確率は、始状態および終状態の振動状態波動関数の重なり積分(あるいは内積)に比例する。電子励起状態にある分子は、すみやかに最低電子状態の最低振動準位に緩和し(カシャの法則)、そこからさらに光子を放出して電子基底状態に蛍光により遷移する。フランク=コンドンの原理は、吸収過程にも蛍光過程にも同様に適用することができる。

フランク=コンドンの原理が、吸収と蛍光の両方の過程に適用できることは、カシャの法則を併せて考慮することで、図2に示すような対称な吸収蛍光スペクトル形状を導く。低温の希薄な気体試料では不均一広がないので、分子振動を反映したスペクトル構造を明瞭に認めることができる。図2において、振動電子遷移は等間隔に並んだ幅の狭いローレンツ関数型のスペクトル線として描かれている。等間隔に並んだ振動準位は、2次関数型の ポテンシャルエネルギー曲線を持つ単純な調和振動子の場合にのみ現れ、図1に示したようなより現実の分子に近いポテンシャルエネルギー構造を持つ系では、振動準位の間隔は振動エネルギーが大きくなるにつれて減少する。遷移の始状態および終状態がどちらも最低振動準位である場合は0-0(ゼロ ゼロ)遷移と呼ばれ,吸収と蛍光のエネルギーが等しくなる。

歴史

1926年に出版された Faraday Societyの紀要での報告において、フランクは 光誘起化学反応のメカニズムに関心を持っていた。当時想定されていたメカニズムは、光子により分子が励起され、その後励起状態が保たれる短い時間の間に他の分子と衝突するというものであった。問題は、一段階のみ、つまり光子の吸収のみで他の分子との衝突を伴わない場合に、分子が光化学反応生成物へと分解されることが起こりうるかということであった。分子が分解し分離するためには、解離エネルギーを上回る振動エネルギーを光子から受け取り、分子結合を切断する必要がある。しかしながら、当時の知見では、分子は許容な量子力学的遷移に対応するエネルギーのみを吸収し、そして束縛ポテンシャルの解離エネルギーレベルの上には、振動エネルギー準位は存在しないと考えられていた。したがって、より高エネルギー光子を吸収させても、より高い電子状態への遷移をもたらすのみであり、解離反応は引き起こさないことになる。高いエネルギー準位に励起される際に、どれだけの振動エネルギーを分子が獲得しうるか、そしてその振動エネルギーは分子を即座に分解分離するのに十分かということを検討する中で、フランクは基底電子状態および励起電子状態の束縛エネルギーの大きさの関係を示す図を3パターン描いた。

ダイアグラムIは、通常状態nから励起状態aおよびa'への遷移に伴って、束縛が大きく弱まる様子を表している。ここで、D > D' かつ D' > D"である。それとともに、原子核の平衡位置は遷移に伴ってより大きな値であるrに変化する。ダイアグラムⅠにおいて、曲線"n"上の平衡位置(ポテンシャルエネルギーの極小点)から、垂直に上方の曲線へと遷移するならば、粒子はD'よりも大きなポテンシャルエネルギーを有することになり、飛び去ってゆく。この例では、光励起の前後で振動エネルギーの大きな変化を見いだすことになる....

— ジェームズ・フランク 1926

ジェームズ・フランクは振動状態の変化が、よりエネルギーの高い電子状態への瞬時励起と核間相互作用ポテンシャル上に新しく生じる平衡位置の結果として自然に得られることを認識した。エドワード・コンドンは、1926年にフィジカル・レビュー誌に発表されたA Theory of Intensity Distribution in Band Systemsというタイトルの論文において、この着想を光化学反応まで拡張した。この中でコンドンは半古典論的な定式化を、現在の形式に近い形でおこなった。本原理に関してフランクとコンドンの両方が最初に同一の論文で参照されたのは、1926年にフィジカルレビュー誌に掲載された一酸化炭素のバンド構造に関してのRaymond Thayer Birgeの論文においてである。

脚注 ^ * Franck, J. (1926). “Elementary processes of photochemical reactions” (PDF). Transactions of the Faraday Society 21: 536–542. doi:10.1039/tf9262100536. http://www.rsc.org/ejarchive/TF/1926/TF9262100536.pdf.  ^ Classically, the Franck–Condon principle is the approximation that an electronic transition is most likely to occur without changes in the positions of the nuclei in the molecular entity and its environment. The resulting state is called a Franck–Condon state, and the transition involved, a vertical transition. The quantum mechanical formulation of this principle is that the intensity of a vibronic transition is proportional to the square of the overlap integral between the vibrational wavefunctions of the two states that are involved in the transition. [前の解説][続きの解説]「フランク=コンドンの原理」の続きの解説一覧1 フランク=コンドンの原理とは2 フランク=コンドンの原理の概要3 量子力学的数式表現4 分光学におけるフランク=コンドン原理のメタファー5 脚注6 外部リンク


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